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紫外線治療とは

光線治療は、太陽光に含まれる紫外線のうち、中波長紫外線の中から有害な波長を取り除き、治療効果の高い紫外線のみを用いた、副作用の少ない安全な光線療法です。
これまで内服や外用では効果が得られなかった患者さんでも、紫外線治療の併用によって相乗的に改善していく事が可能です。
当院ではXTRAC(エキシマレーザー)、VTRAC(エキシマライト)、ナローバンドUVB療法(ダブリン7シリーズ三面鏡型、デルマレイ-200、PUVA療法）を採用しています。

〈保険治療対象疾患〉

• アトピー性皮膚炎
• 円形脱毛症
• 尋常性白斑
• 乾癬、類乾癬
• 掌蹠膿疱症
• 菌状息肉症
• 悪性リンパ腫
• 慢性苔癬状粃糠疹

副作用について

肌の赤み、日焼け、色素沈着、肌のほてり、やけど、など

※プロトピック(タクロリムス)と紫外線療法の併用は原則禁忌です。
皮膚癌を発症するマウスでの実験で、プロトピック軟膏を塗ったマウスに紫外線を当てた方が皮膚癌の発生が早かったことが報告されています。
しかし、プロトピック軟膏を長期使用したヒトでの皮膚癌の増加は認められてはいません。
海外ではプロトピック(タクロリムス)外用と紫外線療法の併用は行われていますが、本邦では禁忌となっております。

XTRACについて

XTRACは国内最高の紫外線治療器です。国内で唯一、薬事承認を取得したエキシマレーザー器になります。
308nmの単一波長（治療に効果的な波長）のみのエキシマレーザーを照射し、白斑、円形脱毛症、乾癬、類乾癬、掌蹠膿疱症、アトピー性皮膚炎、菌状息肉症、悪性リンパ腫、慢性苔癬状粃糠疹などの難治性皮膚疾患を治療していきます。VTRACの約55万倍の高輝度を有し、国内外で高い有効性が報告されています。ただし、スポットサイズが20×20mm(４mm²)と小さい為、広範囲の病変部への照射の場合は、他の紫外線治療器の併用も検討いたします。基本的には、保険診療で対応いたします。

VTRAC（ヴィトラック）について

VTRACは種々の皮膚疾患を治療するための紫外線治療器で、健常部位への紫外線暴露を極力避け、病変部のみを局所的に照射することが出来ます(ターゲット型)。
また、エキシマライトの中で最も高い輝度の光を、1ショット約0.6秒という非常に短い時間で照射するため、スピーディな治療が行え、患者様の負担も少なくて済みます。
従来の紫外線療法（PUVA療法、ナローバンドUVB療法）では治療効果が低いと考えられていた円形脱毛症、皮膚リンパ腫、全身性強皮症、皮膚ムチン沈着症などの疾患においても有効性が報告されており、今後もさらなる適応症の拡大が期待されています。

ナローバンドUVBについて

「UVB」とは紫外線の一種のことで、ナローバンドUVB治療というのは治療効果のある波長域(311～313nm)の紫外線を照射する治療のことです。
紫外線特有の発がん性や皮膚の老化促進、シミ、白内障などの副作用が懸念されていた従来のPUVA療法と比べると簡便で安全です。
ナローバンドUVB療法は過剰なかゆみを戻し、外用薬などと組み合わせて症状改善を目指します。

機器紹介

当院では、２種類の機械をご用意いたしております。
１台目は「デルマレイー200」でベッドに寝たままの姿勢で照射が可能です。
立位保持が困難な患者様にお勧めいたします

2台目は「ダブリン 7シリーズ 三面鏡型紫外線治療器」です。
立位で照射が可能で、全身に皮疹があるときには前面と裏面の2回で照射が完了します。
非常に短時間で治療を行うことができます。

診察の流れ

診察（一般診察時間内）→予約（後日）→照射（3～60分）
※照射時間は症状や範囲によって変動します。
※基本的に予約が必要です。当日照射治療ができない場合もあります。